0.04秒差。目視じゃ到底確認できない、そんな世界で私たちは戦っています。
2012年にフィンスイミング日本選手権に初出場してから、11年が経ちました。
未だかつて私は、代表落ちを経験していません。
初年から代表に入って、そこから、ずっと。
これは周りのみんなより頑張ってきたから、
という訳ではなくて、
運とか、巡り合わせとか、色々が重なった結果であって。
ただの、結果で。
また戦える機会を得られたことは、もちろん嬉しいことで、
"勝負強い"と褒めてもらえることもあります。
でもそれは、勝負してくれる相手がいるからです。
0.04秒。
ここに努力の差なんてあるかな?
ないよな〜って。
ないけど、私は代表選手で、それ以下は違って。
そういう世界に、私たちはいて、
スポーツの残酷さに、たまに心がぎゅってなったりもします。
こんな、残酷な世界でずーっとたたかっている私って、
なんかんかな?って思うこともあります。
努力の差もなくて、たまたま、その日の、ちょっとした何かが、
結果に現れると天と地の差に見えたりもします。
残酷な世界。
大会期間中、綺麗な涙があって、絆があって、笑顔があって、喜びと、感謝の気持ちがあって。
でも嫉妬もあって、恨みもツラミもある。
負けた相手を恨んだり、負かせた相手を貶したりすることもあるかもしれない。
人間らしい世界やな、と思います。
残酷やけど、そういう世界って人間らしい。
競泳から数えると、約30年、
スポーツを通じて、人間らしく成長させてもらいました。
色んな感情を学びました。
上手くいかないこともあるし、
いい子だけでは生きていけないことも知りました。
毎度思い通りに生きていけたら、きっと楽しくないんでしょうね。
上手くいかないから、上手くいった時に、嬉しくて楽しい。
スポーツの残酷さが、私たちを成長させてくれる。
私も誰かに、色んな感情を与えられてたらいいな。
憎しみでも恨みでも、なんでも。笑